★当山 開山当時の身延山
「第11世日朝上人・第12世日意上人・第13世日傳上人」の時代
第11世日朝上人は身延山にとって中興の祖と称すべき上人であり、御山における業績は万代の亀鏡というべきものでありました。
日朝上人が、明応九年(1500年)79歳で遷化されるや、法資、円教院日意上人、宝聚院日傳上人の両上人は、恩師の遺業を継承して、身延山発展に力を尽くされました。
第12世日意上人、第13世日傳上人に至る二代44年間の身延の歴史をみると、第11代日朝上人が企画された事業を日意、日傳上人の二代法主が実現大成された歴史がみてとれます。「朝、意、傳三師」の身延山在位の合計年数は実に当時にしては大変長く、三代合計82年の長きにわたり、一代平均27年間に渡りました。
第11代日朝上人の身延山護持興隆の大綱をまとめますと、
(第1) 信行制度の樹立(修行)
(第2) 教学の総合研究(教え研究)
(第3) 本院の移転拡張事業(身延山伽藍の整備)
(第4) 祖書の蒐集・謹写と注釈の聖業
以上のようになります。特に(第3)の本院移転拡張事業は、日意、日傳上人のよって完成されたものが多かったようであります。