最近お檀家さんとお話をしているときに、深く自分の歩みを振り返り、恥ずかしい思いが心の中に湧いてまいりました。
当然ですが私たちは日々の生活の中で、上手くいくこともあれば上手くいかないこともあります。上手くいったときは得意になり、ヘマをしたときは恥ずかしい思いをします。
人として自然な感情であります。その感情を糧にして努力し成長しようとするものです。
先日お檀家さんが会話のなかで、
「困った時、手を貸してくれた方々に、自分なりに少しでもお返しすることができたような気がします。」
と、人生を振り返りお話されておりました。
その時、以前読んだことのある本の一説をふと思い出しました。
人生の歩みの中で失敗したり、周囲に迷惑をかけたりすることは、時にあるものです。 そのこと自体が恥ずかしいことではなく、それは学びの場であります。
恥ずべきは、その時、お世話になった人、迷惑をかけた人、恩を頂いた環境を忘れてしまうこと。
これこそが恥ずべきことであると。
本当に恥ずかしいことは、ヘマしたこと自体でなく、その時お世話になった人、迷惑をかけた人、恩をいただいた環境を忘れてしまうこと。だと!
今年一年を振り返り、そしてこれまでの歩みを振り返り、あらためてこの会話より感じた思いを胸にし、心に留め生活をすすめたく思うところです。
寺だより №52より